新しい文明社会へ向かって
21世紀の初めには100億人を超えるといわれる世界人口の増加は、地球の温暖化や食糧危機を促すといわれています。地球レベルでの環境破壊など、現代の文明社会の歪みも明らかになってきました。 私たちはいま、大きな歴史の転換期を迎えています。違う価値を排除するのではなく、多様な価値の存在を認めながらお互いが共存していく道を探っていくこと、そこに人と人、国と国、人と自然との新しい関係が生まれてくるはずです。生命科学の発達は、地球上の生きものの全てが同じ一つの命から生まれたことを明らかにしつつあります。それゆえ、地球生命圏の一員としての新しい思想を構築しながら、未来の扉を開いていかなければなりません。 人類は長い歴史の中でさまざまな対立を繰り返してきました。これを克服し、人々が地球市民として心をつなぎ、人と社会と自然が共生できる新しい文明社会の実現をめざすこと・・そこに学校法人東海大学の使命があるのです。
東海大学総長
松前達郎
蔵王を源流とする須川はやがて最上川に合流し、県内を縦断し日本海に至ります。この須川のほとり、蔵王連峰を仰ぎ見る自然豊かな成沢の地に本校は位置しています。春、満開の桜堤の彼方の青空に雪を頂く月山の姿が浮かび、夏には濃い緑陰を川風が揺らします。秋には河原で芋煮会を楽しみ、色彩の消えた雪景色の冬には、水鳥の姿に癒されます。河畔に四季折々の移ろいを感じながら、多様性を育む教育の場でありたいと願っています。
東海大学の創立者松前重義は、建学の精神として4つの言葉を掲げました。
- 若き日に汝の思想を培え
- 若き日に汝の体躯を養え
- 若き日に汝の知能を磨け
- 若き日に汝の希望を星につなげ
創立者はこの言葉で、身体を鍛え知能を磨くとともに、自然、歴史、世界等に対する広い視野をもって一人ひとりが人生の基盤となる思想を培い、未来へ向かっていこうと語りかけています。本校はこの精神を受け継ぎ、明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性を持った人材を育てることを目指します。
また 、「平和」と「命の大切さ」は私たちが伝えたい大切なキーワードで、高校現代文明論や修学旅行の中でも問い続けていきます。
学ぶことと同時に、身近な行動を点検する目を持ちたいと考えています。
これらの目標を実現するために4つの力を身に付けましょう。
- 「自ら考える力」・・・能動的に、柔軟に、考えましょう。
- 「集い力」・・・違いを認めながら協調して、チ ーム東海の一員として 力を合わせましょう。
- 「挑み力」・・・自分の可能性や能力の向上に挑戦しましょう。
- 「成し遂げ力」・・・あきらめず目標達成まで努力を継続しましょう。
生徒 一人ひとりを大切にし共に育つ、 また生徒を真ん中に保護者の皆様と共に育む姿勢を 「共育」と表現し、生徒、保護者、教職員共に手を携え未来へ向かう日々を重ねています。
東海大学山形高等学校
校長 岡田恵子